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犬のオーガニック飼育を目指して

オーガニック Whi by Lat Trim
今の時代ほとんどの方が食べ物に気を付けていらっしゃるかと思います。
なるべく野菜を摂る様に意識したり、その野菜を国産にしたり。
そのうち農薬が気になりだし、シャンプーや洗剤、化粧品、芳香剤の化学物質を排除するところまで行き着き、そうして私の場合とうとう飼っている犬までオーガニスタに仕上がってしまいました。
そしてその犬が子供を産み、形ばかりですが私はブリーダーとなりました。
母犬の両親は化学抽出ビタミン・ミネラル入りドッグフード飼育、合成シャンプー使用の元に管理された犬です。(注;ごく普通の獣医師も推奨の飼育法です。)精力的にショーに出陳し、ご主人の本業もありながらご夫婦で繫殖している大変信頼のおけるブリーダーさんでした。
その仔犬が我が家に来てオーガニック飼育の後に産んだ仔犬は「慣行飼育」の犬とどう違うのか。
私感の範囲で気付いた事項です。
・自ら人間の目を見てくるので「アイキャッチ」の訓練が不要
・シャワー、歯磨き、爪切り時の情緒が安定している
・肉球に厚みがある(強いお相撲さんの足の様です)
・爪に通っている血管が太い。血流が多い為か氷点下の冬の散歩時、脚を上げて立ち止まる等の冷たいそぶりが見られない。ウィペットは肉球間の毛が薄いので冬の脚上げポーズは北海道では珍しくありません。
・散歩やドッグランに行った後でも泥の様にぐったり眠らず、余力がある
・遅くまで母乳を吸っていた為、咀嚼筋が発達し噛む力が強く硬いおやつをあっという間に完食する。
どっしりと安定した生命力が少しだけ底上げされたイメージでしょうか。
「良い犬」とは若い時期にドッグショーで勝ち抜いただけでは決められないと感じています。健康寿命を全うした長寿である為には生命力の底力が重要です。
家庭菜園や農業・畜産業を経験された方なら経験からご存知かと思いますが、苗や子供の育成が重要ですし、それよりも前の種を作る母体の健康の重要性は身をもって実感されている事と思います。
パピーミルで育成された格安仔犬の弱さ(メンタルも)は、長く飼うと病気で飼い主を精神的経済的に圧迫します。
初めてオーガニック商品を目にした際「たっかーい」と素通りしていましたが、実際取り入れて数年、品質と共に生産者の考え方と安心にお金を支払っているのだと次第に考えが変化していきました。
犬をオーガニック飼育する事は少しだけ手間が掛かります。お金はドッグフード飼育とさほど変わりません。それだけドッグフードメーカーは利益が上がっている事でしょう。
当犬舎の仔犬は新しいオーナー様の元ではオーガニック飼育でなくとも健康でいられると考えています。それは農薬やホルモン剤が普及する戦前に生まれたお爺さんお婆さんにオーガニックを意識せずに長生きされている方が沢山いらっしゃるからです。沖縄は戦後生まれの方の寿命が急激に短くなっています。
私の母親は昭和9年生まれです。若い頃美容師をしていたので経皮毒ざんまいです。現在では妊婦さんのヘアカラー、パーマを勧めない病院が殆どですが、私の出産当時の写真の母は栗毛クルクルパーマです。強い薬剤のせいか髪に艶は全くありません。現在はすっかり白髪ですが80才位までずっと髪染めをし続けて70代で子宮と卵巣を全摘出するまで婦人科の病気とは無縁でした。化学物質は脂肪と肝臓と子宮に蓄積されると言われていますが閉経後も蓄積され続けていてそれが70代で限界に達したのでしょうか。
化学精製されたサラダ油を70年位料理に使用しています。たまに食べる食パンにはマーガリンを塗っています。
そのせいか心臓から出ている中位の太さの血管が2本程詰まっているそうです。いつ亡くなっても大往生という年齢まで年の割には元気に長生きしています。
そんな母親から生まれた私は子供の頃から食が細くて体が弱く、しょっちゅう熱が出たりと、いつも気持ちがグズグズした感じでした。幼稚園の先生が「未熟児だったんですか?」と聞いてくる位のガリガリ児でした。
菊の季節になるとアレルギー反応で服から出ている部分の皮膚にジュクジュクした発疹が広がり両手を包帯グルグル巻きにして登校していました。
有り難い事に、そんな私にクラスメイトは皆、率先して給食を食べさせてくれました。
9才まで北海道旭川市の水田地帯の近くに住んでいました。
農家さんが田んぼに農薬を撒布する日は「今日は農薬を撒く日なので外で遊ばない様に」と学校から指導されます。下校時にはもう始めているせっかち農家もいたので、霧のようにモヤった道を歩いて帰ったものです。今でも水道水に似たあの匂いは覚えています。
10才で森林地帯に転校し半年程経った頃、生まれて初めてお腹がグーとなり驚きました。
それでもやはりクラスで一番身体が弱かったのに変わりはありませんでしたし、成長し就職しても職場で一番欠勤が多かったです。月に一度は38度の熱が出ていました。
兄が二人いますが、私も含め皆甲状腺と肝臓がウィークポイントです。男性の甲状腺疾患は珍しいのですが、兄弟二人共というのが妙な話です。
妊娠中の環境が子供の生涯健康に与える影響はとても大きいものだという事を知識として知っているのではなく実際の経験や事実を見聞きして実感している方は私も含め実は相当いらっしゃるのではないかと思います。
母の母親(祖母)はカラーやパーマどころか、本州から何も無い北海道への入植者なので入浴すら頻繁には出来ない様な暮らしだったと思います。
戦前なので農薬も普及しておらず、化学物質の点では羨ましい限りの環境下で妊娠出産しているのです。
そうして生まれたのが頑健な母親です。
最近の婦人科病院の待合室には患者を番号呼出しする為のモニターが天井から吊るされているのですが、番号が出ていない時はビ○レUのコマーシャルが流れていたりします。
企業は先回りして婦人科医師に取り入っていますし、残念な事に医者も飼い慣らされてしまっています。5~6個あった筋腫が脱ケミカルですっかり消失し、医師に「何かしたのですか」と聞かれたので説明すると、驚く様子もなくやはりそうなのかという感じで「あぁ~」と言っていました。
テレビ等のメディアもスポンサー企業の商品を宣伝しなくてはならない為、真実が表面化しないまま日本人は子孫を犠牲にしている事も知らずに進み続けています。
究極の理想は、両親共先天性オーガニックの交配による繫殖です(2024年から実現しました)。数年掛けてでも実現させたい構想ですが需要が無ければ成り立ちませんので、そこが一番の心配事です。